つらつら

日々の記録

日常日記:見通しの立たない日々

仕事に平日は毎日行ってます。在宅勤務、と上は言い出してます(そして実際在宅勤務を選択してる人もいます)が、在宅で何ができるねん、という仕事内容。無理くり在宅にするなら、書類整理やお仕事用ファイルの整理くらいしかない。先の見えないまま、このあと仕事がどう転ぶか予測できないのに、今在宅勤務にして仕事処理ペースを落として、このあとめちゃめちゃしわ寄せくると超困る…自分としては今も仕事を処理し続けて、この先状況がどう変化しても無茶な残業とかすることなく帰宅したい、という気持ちが勝る(在宅の人もいて部屋の人数も減ってるし。とはいえ、自分は通勤時のリスクが高いんですが)。

それもこれも5月6日より先がどうなるかわかんないが故の不安なのです。先の見通しが立たないことが心持ちの不安定さを増す。明日も今日と同じような一日だろう、来月はこうだろう、来年の今頃はこうだろう、と日常が続くことが想定できない不安。

戦争状態だったり、食糧事情が厳しかったり、医療サービスが碌々ないような地域で生きる人たちに比肩しうるような過酷さではない、けど、そういう「明日を予測できない不安」の何千分の一くらいの不安な状態をようやっと実感してるのかもしれぬ。

ソダーバーグの『コンテイジョン』は劇場公開時に観に行ったんだけど、まさかこんなこと起るかなあ、と思ってた。ソダーバーグって奇妙な映画を撮る人で全部好きというわけでもないけど、『コンテイジョン』は結構好きだった。この映画のこと今はよく思い出す。感染症が爆発的に広がる恐怖と日常を奪われる痛み、炙り出される社会問題。

ようやっと読了した『ルイザ 若草物語を生きたひと』めちゃめちゃ過酷な著者の実人生、若草物語よりドラマティックすぎた。南北戦争に看護婦として従事した時に得た病が故、残りの人生を病気や痛みとともに生きることになり、しかも筆一本で家計を支え続けた。治療法も確立してないから毒性のある水銀を含む薬を飲み、痛みを和らげるためにアヘンやモルヒネも摂取し、より体に負担をかけるという…妹たちにも先立たれ、それでも折れない人。グレタ版映画を観るときにはジョーにルイザの実人生を重ねてしまそうだ。

他には伊藤潤二の短編集とデュラスの『愛人』のコミカライズを読了。デュラスの『愛人』は昔読んだ小説の記憶もぼんやりしてたので、こうだったっけ、と思いつつ。レオン・カーフェイが若き華僑を演じた映画もいつか観たいな。伊藤潤二は乱歩の人間椅子オマージュの短編とか狂ってて面白かったよ。電車の中で読むのにタブレットのカバーを立てて読みましたね。周囲の目に飛び込んでびっくりさせてはいけないから。

今はジェイン・オースティンの『高慢と偏見』を読んでる。時代が変わると常識も変わる。まあ、こんなもんだろ、と思いつつも当時の女性への偏見に面食らうことも。さらさらと読める訳文なので一挙に読めそうだ。キーラ・ナイトレイがエリザベスを演じた映画版も有名だけど未見。そのかわり?『高慢と偏見とゾンビ』は観てるので、エリザベスはリリー・ジェームズ、ダーシーはサム・ライリーで脳内再生してます。コリン・ファースがダーシーを演じたBBC版もいずれは観てみたいです。とりあえずは原作を読んでみる。

 

 

 

コンテイジョン (字幕版)

コンテイジョン (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 

 

伊藤潤二短編集 BEST OF BEST (ビッグコミックススペシャル)
 

 

 

 

 

高慢と偏見(上) (光文社古典新訳文庫)